てつそん2007

ZAIM でやっていた てつそん2007に行ってきました.てつそんとは,日本全国のデザイン・芸術・美術・建築系の学生有志による合同卒業制作展だそうです.この時期,デザインや美術建築系大学の学科ごとに卒業展がいろんなところで開催されていますが,てつそんは結構大規模なもので,かつ有志による展示会なので期待して行きました.車などのプロダクトデザインや建築模型,デザイン小物やアイデア系,イラスト,インスタレーションなどなど内容はバライティに富んでいます.駆け足だったのであまり覚えてないのですが,背もたれ部分をぐるっと回転するとテーブルになるいすはデザインもいいし使いやすそうでした.あとは,笑顔の似顔絵を集めた破顔採集もイラストがよいです.

期待していたのとはちょっぴり雰囲気が違って,成果発表というよりは文化祭的な色合いが強い気がします.私が行った時間帯がたまたまそうだったのかもしれませんが,見に来てる人が学生ばかりだったのはちょっと残念.数十ページはあるようなパンフレットを無料配布していて,てつそん参加者の顔写真とメッセージが載っているのですが,自己紹介文はもっとアピールしろヨ!と思いました.せっかくの大規模展示なんだし,もっといろんな人が見に来るようにプロモーションすべきでしょう.そういったアドバイスをする大人がついていればもっと良いものになると思います.

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雰囲気が良いと評判の原美術館に初めて行って来ました.品川御殿山の閑静なところに位置し,庭に面したガラス張りのカフェや白い漆喰?の外壁,建物は小さいながらもデザイン的に細かく凝っていてすてきなところです.今回はアドリアナ ヴァレジョン というブラジルの女性アーチストの個展です.

この人の作品はカルティエ財団コレクションで見たことがありました.白いタイルの割れ目から肉や血が見える作品です.タイルと血肉系の作品や世界地図やカンバスの切れ目から血肉があふれる立体作品は今回の展示でもいくつかありました.結構グロいです.プールの油絵はよかったです.ハンガリー人,夢見る人.プリンセスなど作品によって名前があり,形などのバリエーションがありますが,どれもタイルのプールに水が張ってあって,水が揺らめいてタイルの線がぐにゃりと歪んでいる絵です.庭にも新作のタイルに植物のイラストを描いた作品が展示されていました.他には,中国の水墨画風の景色の中にギリシャ神話みたいな人やインディアンや中国人や貴族がいて乱交するちょっと不思議な絵のシリーズがありました.全部見終わって気持ち悪くなりました.でもこの気持ち悪さはきっとアーチストの才能であり,主張なのかとも思います.視覚的な気持ち悪さにくわえて心理的な気持ち悪さもあるようです.なんだかよくわかりません.

アドリアナ ヴァレジョンの作品に混じって,常設?のインスタレーションもいくつか見られるのですが,それも面白いです.


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Y INNOVATION 2007

ZAIMで開催中だった Y INNOVATION 2007 にふらりと足を運びました.土曜日の風の強い夕方,ZAIM別館はただでさえ入り口が地味でなかなかに入りにくい雰囲気,その上入り口のサインの目立たなさに一瞬やってないかと思いました.
チームラボによる水墨画を3Dに再構築して表現したアニメーションの花紅(ハナハクレナイ)は素晴らしいです.スヌーピーもいい雰囲気.横に五個並べたディスプレイでの横長な画面での表現と水墨画を3Dにしてしまうというのがとてもおもしろい.メディア芸術祭でも見たSFCの植木さんの花のライト[Fleur].メディア芸術祭よりも会場が暗くて幻想的な雰囲気がすてきです.液晶のないフレームのデジカメ[Howdy?]もありました.それから,LEDライトの[grass],UMPC, スピーカーなど.いままでどこかで発表されたものだからかもしれませんが,だれもいない展示会場で,ゆっくり見ることができたのがよかったです.ハナハクレナイは何度も見たいので映像が欲しい...

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フンデルト・ヴァッサー展@日本橋三越

日本橋三越で2週間だけの展示.閉店まぎわの45分くらいでざっくりと見ました.
1990年代の作品は浮世絵みたいだなあと思ったらやはり歌麿北斎に影響をうけていて,日本の原画師,彫り師,刷り師に頼み込んで版画の制作をはじめたのだそうです.ちなみに日本での号は百水だそうです.メタルを使った光る絵はきれいでよかった.
自然環境破壊に反対し,そのマニフェストとしても描かれる絵は森や公害の街,人などがモチーフです.劇画的な雰囲気もあり発想はSF的,日本の漫画やアニメーション(宮崎駿、大友克洋、諸星大二郎など)を連想させます.建築もおもしろいです.大阪のゴミ処理場のデザインにびっくり.



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文化庁メディア芸術祭に今年も行ってきました.印象で言うと去年のほうが面白いのが多かったかも?去年はメディアアート系のイベントいろいろ行ったから単純に知ってる作品が多いかっただけかもしれないけど...ちょっと物足りない.

印象に残った作品

大賞の Imaginary・Numbers 2006 はモノクロの点描による美しいコンピュータグラフィックスの映像です.説明によると[非線形数理モデルをベースとする有機的また生物的ダイナミクスをテーマとした作品]らしいです.作者の木本圭子さんのサイトの Imaginary Numbers のMovieと flash の教材を使ってImaginary Numbers に関連する数学とビジュアルプログラミングを解説するProcess は必見.

front はドイツのJohanna REICHによる映像作品.リンク先に飛んだら画像にちょっとびっくりするかも.カメラに向かってボクシングする女性,モノクロの映像,繰り返される意味深な言葉,ちょっとゴダールちっく.サウンドとともに現れる顔の痣と爪の赤さが印象的.

おはなしの花は日常的な会話にアニメーションを付けてファンシーな絵本ふうになった映像作品.アニメーションの作成がリアルタイムに自動で生成されてこの完成度なら感動もののノーベル賞ですが,さすがにそうはいきません.[時をかける少女]がNYで話題らしいですが,ここで初めて知りました.アクリル板に油絵で描いてアニメーションを作成するロシアのアレクサンドル・ペトロフの作品は見逃していましたが,ここでトレーラーが見れます

コーネリアスのfit song のPVすてき.たまたま見つけたアレクサンドル・ペトロフのビデオと趣向が似てるかも.tablescape plus は テーブルトップのディスプレイ上に小さなディスプレイオブジェクトを配置してその置いた場所や他のオブジェクトとの関連性に応じてその小さなディスプレイに表示する内容を変更できるようなシステム.こういうアイデアは結構むかしからありますが,アニメーションのかわいらしさがよいですね。素数ホッケーなかなかですか,PainStationにはおよばないなあ.リズムズムはVJのインタフェースにマラカスを使うというとても直感的でナイスなアイデアですが,なんでデモがないんだ!と心から思います.SFC稲陰研の作品ということでなんとなく事情はわかるけどような気もするけど,残念.

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