Nobiさんのお誘いで,森美術館の「日本美術が笑う」展と笑い展 -現代アートに見るおかしみの事情- のオープニングパーティと展覧会に行ってきました.
オープニング
オープニングパーティでは南条史生とか森館長奥さんとか片岡真実さんとかを初めて見ました.アーティストもたくさん来ていて,鳥光桃代さんとお話できて面白かったです.ニコラフィアットのシャンパンとフィンガーフードが豪華でおいしくて幸せ

日本美術が笑う
あんまりゆっくり見れなかったのですが印象に残るものが多かったです.笑い顔の埴輪や土偶,岸田劉生の麗子像,いろんな寒山拾得図のコーナー,「桜狩遊楽図屏風」はディテールが凝っていて面白い,伊藤若冲,長沢蘆雪,神坂雪佳,円山応挙,俵屋宗達などの動物の絵が集められた”いきものへの視線”コーナーなどなど.2006年に話題だった伊藤若冲の絵を初めてまじまじと見ましたが,すてきでした.

笑い展 -現代アートに見るおかしみの事情-
こちらは日本美術が笑う展よりも,もっと時間がなくて大半が素通りでした.そんな中で印象的だったものをいくつか.鳥光桃代の[Horizons]はスーツを着た100体のG.I.ジョー(アメリカ,ヨーロッパ,アジアの三種)がほふく前進をする作品.電池駆動でひたすらほふく前進していて,紙で作られたビルや木を時には押しのけて,お互いにのっかったりして進む様はなかなかすごいです.ロイ・ヴァーラの映像作品[アーティストのジレンマ]は凍結した湖面に立つタキシード姿の男が,道しるべの手前で迷っている様子を描いています.迷うのは LIFE or ART,男は双眼鏡を覗いてはLIFE に行きかけて戻り,ARTに行っては戻りを繰り返します.アーティストになるっていうのはそれくらいに究極の悩みなんだと印象的.ロビン・ロードの[エア・ギター]と[マイク]は壁にギターの絵やマイクを書きながらそのマイクで歌ったり,ギターを弾いているかのように演技している映像作品.最終的にギターをクラッシュしたり,ジャンプしながら歌うのを再現するためにマイクの位置を調整して描いたりする様子がとてもコミカル.
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ブリヂストン美術館の所蔵品を中心に,モネ,ルノワール,セザンヌ,ピカソ,マチスなど.かなりじっくり印象派から現代までの絵を見ました.[マチスの青い胴着の女]がいい!青木繁の[天平時代]もそんなわけないーと思いつつも漫画タッチな絵が好きです.ブランクーシやオシップ・ザッキンの彫刻もよいです.
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東京近代美術館にて公開中の重要文化財,横山大観の生々流転を見てきました.
横山大観の作品
http://farm1.static.flickr.com/152/348857805_7f95fa6294_m.jpg
[生々流転]は全長40メートルの長大な絵巻です.霧や岩からしみ出した水滴が小さな小川になり,やがて渓流になり大きな川になり,山沿いや町沿いを流れ,最後には大海に流れ出ていきます.霧深い山々の雰囲気や,小川や渓流の流れの緩急の表現,緩やかに流れる大河に激しく荒れ狂う海など水の表現が非常に繊細で多様です.また,水とともにある生命の描写がほほえましく楽しいです.鹿や旅人,猿に白鷺,筏を漕ぐ男たちや海沿いで網を引く村人たちなど.松林と熊笹の描写が山の風景には多く見られるのですが,松の葉の濃淡によって表される遠近感や熊笹の葉が一枚一枚丁寧に描かれていて感動します.水墨によるグラデーションが非常に美しいです.40mもあるとまさに大作といった感じで,日本画の技術的にも面白いものらしいので見られてよかったです.
[観音]は高貴なお顔つきの観音様の絵です.両足を地につけ岩に腰掛け,片手は膝の上,片手は手のひらを上に向けて腿の上へおいている様は非常に優雅,肉厚で小さな唇といまいち視点の定まらない目線は美しいです.[南溟の夜]は師である岡倉天心が日本美術院を設立した地,茨城県の五浦海岸の海だそうです.淡い青緑色の空に輝く星,かたや茫洋とした雲らしきものがあります.空はいつの間にか海に混じり,波は浸食された岸壁にぶつかり白いしぶきを上げています.


所蔵作品展
印象的なのは,菱田春草[雀に鴉],岸田劉生[五福祥集],徳岡神泉[芥子],ベー、ビョンウ[松シリーズB] など...全部見きれなかったので,また行きたいと思います.

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2007年の初美術館は千葉県佐倉市にある川村記念美術館でした.コレクション・ハイライトでは,コレクションの中から選りすぐりの60点が見られます.
印象的な作品
川村記念美術館
印象派の部屋では気になる作品がたくさんありました.「睡蓮」はすばらしいです.「アンナ・ド・ノワイユの肖像」の繊細なドレスの描写と肌の色の美しさに見とれました.日本画の部屋では,グレースケールで描かれた迫力のある鶴の舞の屏風に目を奪われます.そして,長谷川等伯の烏鷺図は国の重要文化財で展示期間が短いのですが,たまたま見ることができました.烏の堂々とした様は現代の烏よりも凛々しい形です.烏も鷺も顔が滑稽でかわいらしく対比が楽しいです.アメリカの20世紀の作品群も好きです.
睡蓮[クロード・モネ],アンナ・ド・ノワイユの肖像[藤田嗣治],眠れるミューズII[コンスタンティン・ブランクーシ],赤い太陽[マルク・シャガール],肘掛け椅子にすわる女[パブロ・ピカソ],冒険の衣服[ルネ・マグリット],線的構成No.1 ヴァリエーション [ナウム・ガボ],円舞(鶴舞)[加山又造],烏鷺図[長谷川等伯],マーク・ロスコの壁画,フランク・ステラの最初の3つ[トムリンソン・コート・パーク(黒),ボルタゴ侯爵(グレー),タンパ(オレンジのX)],エンツォ・クッキ,アシスタント[ロバート・ライマン],緑,黒,黄褐色のコンポジション[ジャクソン・ポラック]


油絵を見る
美術鑑賞に興味を持ち始めたのが2005年の終わりで,2006年は現代のアートやデザインにフォーカスした展覧会にばかり行っていました.2007年は現代アートだけでなく,ちょっと古い時代のものにも目を向けてみようと思い名作のある美術館,そして普通の週末じゃ行けなそうなちょっと遠くという理由で川村記念美術館にしました.古い時代の名作と言えば,油彩画が中心となると思うのですが,油絵の具は臭くて面倒くさそうというイメージを持っていました.でも,川村美術館所蔵の作品を見て油彩画の多様性を知り面白いと思いました.(ちなみに,Wikipediaの油彩の項の説明).


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