やなぎみわのエレベータガールたちの巨大な写真,ソフィ・カルのフランス語の文書付きの写真,イケダレイコの絵と彫刻,塩田千春の泥の沐浴.巨大な写真は内容がなんであれ好きです.やっぱり高解像度フェチなのかもしれない.ソフィ・カルの写真は面白いです.でも気になったのはイケダレイコ.「横わたる少女」や陶の彫刻は,不安や怖さや気持ち悪さがあるのですが,惹き付けられるなにかが私にはあります.諸星大二郎と似ているというと語弊がありますが,そういった気持ち悪さ=魅力です.

「リアルのためのフィクション」というタイトルが気になったのですが,作品をみただけでははっきりわからず,パンフレットを読んで意図を理解しました.「リアル」なものを理解するのが難しくなってしまった世の中で,「リアル」を感じるために,あえてフィクションをしつらえるアートということらしいです.でも,考えてみたらアートってすべてそういうものじゃないでしょうか.素晴らしい展示会でアートを見た後に違って見える世界って,まさにリアルな世界だと思いました.ところで,ピンク色のパンフレットがかわいい.


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