ART LAN@ASIA〜アジアの新☆現代美術!!

キュレータはアートとエロスと育児の革命!の増山麗奈です.その名のとおり,アジアの現在美術の一部を見ることができてたいへん面白かったです.特に激動の中国のアーティストによる作品は,そのスケールや,時代の変動を作品から伝わってくるような作品で考えさせられます.
Cao Feiの人民コスプレシリーズはよくある中国の風景の中にアニメのコスプレイヤーがいるという写真で,単純に面白いです.ソン・フーロン(Sun Furong,孫芙蓉) のずたずたに切り裂いたスーツの群像には圧倒されました.ソン・フーロンが極貧だった時代に金持ちに食べ物が欲しかったら踊れと言われた体験が制作のモチベーションになっているらしいです.そんな体験がすごいなあ,中国.以下,アーティストの印象的な言葉.
「人間の体というのは,毎日フォアグラを食べるようにはできていませんし,そんなにたくさんの贅沢な服もいりません.今の中国は欲望が内側から破裂しそうなほど膨れ上がっています.病気なのです.」(孫)
高峰格の「ベイビー・インサドン」は日本人と在日朝鮮人2世の結婚式の様子を写真と言葉で綴る物語.国とは何か?アイデンティティについて考えさせられる作品.東田理恵子は絵と部屋の壁が一体化するように一室をまるごとアートに仕立て上げていて面白い.

アジアの国々はこうして世界を見据えて生きているのに日本はどうだろうかと少し考えてしまう.
時間が足りなくて全部見切れなかった.また行こうと思って行けなかった.ああ,残念.


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AAN スタジオオープン!

私がボランティアとして所属しているAANというNPOの事務所がこのたび横浜関内にオープンしました.今日はそのオープニングパーティがあってお手伝い&参加してきました.

パーティには,東京の野方のアートスペース・アブラウリから根橋さん,AANと事務所をシェアするアーティストの横山飛鳥さん,展覧会情報誌「etc.」を発行している言水さん,徳島県神山でアーティスト・イン・レジデンスをされていた内山睦さん,2009年の開港記念150周年祭のプロデューサーの小川さん,つながりデザインの清原さん,2007年2月のAACのイベントSHOWCASEでもいっしょにボランティアした境田さんとそのお友達,SHOWCASEのイベントでとても熱いセッションを見せてくれたショウカセさんとイルカの調教師のたまごの彼女,AANに興味をもって参加してくれた中村さんなどなど.まだまだたくさんの人が来てくれました.昼の14:00から開始して,ひたすらいろんな人としゃべって飲んで食べて,楽しい会でした.嘉藤さんのちらし寿司と大友さんの野菜ピクルスがおいしいです.
今後,事務所の一区画の畳の間を使って横山さんが制作をされるのですが,非常に楽しみにしています.


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やなぎみわのエレベータガールたちの巨大な写真,ソフィ・カルのフランス語の文書付きの写真,イケダレイコの絵と彫刻,塩田千春の泥の沐浴.巨大な写真は内容がなんであれ好きです.やっぱり高解像度フェチなのかもしれない.ソフィ・カルの写真は面白いです.でも気になったのはイケダレイコ.「横わたる少女」や陶の彫刻は,不安や怖さや気持ち悪さがあるのですが,惹き付けられるなにかが私にはあります.諸星大二郎と似ているというと語弊がありますが,そういった気持ち悪さ=魅力です.

「リアルのためのフィクション」というタイトルが気になったのですが,作品をみただけでははっきりわからず,パンフレットを読んで意図を理解しました.「リアル」なものを理解するのが難しくなってしまった世の中で,「リアル」を感じるために,あえてフィクションをしつらえるアートということらしいです.でも,考えてみたらアートってすべてそういうものじゃないでしょうか.素晴らしい展示会でアートを見た後に違って見える世界って,まさにリアルな世界だと思いました.ところで,ピンク色のパンフレットがかわいい.


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アートフェア東京 2007

いしたにさんのお誘いで「アートフェア東京2007」のプレビューに行ってきました.アートフェアとは全国各地のギャラリーが一同に会して行う見本市で,その場で作品が購入できます.

プレビューだったこともあり,会場は買いに来た業界人の商談モードな雰囲気をぷんぷんさせていて,なかなかゆっくりみるのが難しかったです.そんな中で印象的だった作品で覚えているもの.
彌生画廊の小杉小二郎のオブジェ.カイカイキキの小出茜はライブペインティングをしていたのですが,この春高校に入ったばかりの15歳!驚きました.あとは混みすぎてじっくり見れなかったけどギャラリー小柳(野口里佳?)やSHUGOARTS(このリンクブラウザのリサイズやめてくれ...)がよかったような.


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嘉藤さんのお誘いでZAIM本館屋上でのコンテンポラリーダンスの公演を見てきました.空間構成はAAPAという団体(といっても二人組らしいです)がやっていて,パフォーマンスは永井美里,酒井幸菜他2名の全部で4名です.

会場は屋上なのですが開演前は暗幕で客席が覆われていて,ZAIM屋上から本来見えるはずの風景は見えません.開演と同時に暗幕が取り去られると,目の前には大きな空と横浜公園の木々の緑,遠くには関内や伊勢佐木町のネオンが見えます.舞台は板張りで1m間隔くらいそこに横一列にたたずむ4人の女性,夕暮れの空と同じグレイの洋服を身にまとい,ただ前を見ています.この光景がかなり印象的で,引き込まれてしまいました.そして,静かに始まるダンスは,永井美里の痙攣によっていきなり緊張感を高めます.

パフォーミングアーツとしてのダンスは初めて見ました.「LF」の会場構成が特に印象的で,幕開けのシーンから徐々に日が暮れて行くにつれ,床のライトやLED?のキラキラしたライトがシーンに応じて利用されていてきれいでした.それに,今回の会場は客席と演壇との距離が近かったので,ダンサーの細部へのこだわりや息づかいも見えて面白いです.

4月でも結構寒くて,毛布の貸し出しとホットワインの販売があり,講演後には暖かいお茶のサービスがありうれしかったです.


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